AMR対策いきまぁーす!

2018/04/30
ポスターの絵は初代ガンダムとそのパイロットであるアムロ・レイ。「アムロいきまぁーす!」という発進時の掛け声は懐かしいですね。

アムロ→AMURO→AMRとかけてあるわけですが、AMRとは耐性菌のことです。厚労省がガンダムとコラボして、増加する耐性菌対策を訴えているのです。

抗生物質は感受性があれば細菌には効きますが風邪の原因として大部分を占めるウイルスにはまったく効果がありません。そして抗生物質を乱用すれば抗生物質の効かない耐性菌が増えます。

抗生剤の効かない耐性菌(AMR)は世界中で大きな脅威になっています。耐性菌による死亡者数は世界中で年間75万人に上ると推定されています。さらに2050年には耐性菌(AMR)による死亡者は全世界で1000万人を越えるといわれています。これは優に癌による死亡者数を越えるのです。

2015年世界保健機構(WHO)総会で、薬剤耐性に関する国際行動計画が採択され、加盟各国に自国の行動計画を策定するようにもとめています

耐性菌(AMR)対策には私達にも出来ることは沢山あります。

不必要な抗生剤の使用を減らすことは大切です。ただ減らすだけでなく、適正に使用することが大切です。例えば溶連菌感染症にはしっかりと診断し10日間のペニシリンをしっかり使う必要があります。

急に熱が出たからといって、家に残っていた抗生剤を内服して様子をみるなどということはしないことです。何の役にも立たないどころか抗生剤の効かない耐性菌の増加につながります。

手洗いや咳エチケット。ワクチンをきちんと受けるなどの感染症対策を地道に行うことが耐性菌(AMR)対策にもつながります。

風邪薬について考える

2017/12/31
インフルエンザの季節になると救急外来には毎日毎日インフルエンザの検査を求めて沢山の患者さんが来院されます。インフルエンザの検査で陰性であるとわかると「じゃー、ただの風邪ですね!!よかった(^.^)」と・・

私は複雑な気持ちになってつい「ただの風邪なんて、病気はありません」等と言ってしまいます。

風邪は主にウイルスによって、鼻やのどなどに炎症を起こしますが、原因のウイルスがなんであれ、軽く済んでいるときにすべて風邪というのです。

例えば代表的な鼻風邪ウイルスであるライノウイルスなどは小さなお子さんでは気管支炎や肺炎を起こしたりしますし、大人の喘息だって、最大の症状増悪(今世界的には喘息発作という言葉は使わず、増悪exacerbationという言葉を使います)の原因はなんてったてライノウイルスです。

ウイルスは油断がならないインベーダーです。そのインベーダーを身体中の免疫細胞が日夜頑張って、あの手この手でやっつけてくれているのです。

風邪の症状というのは咳や鼻や下痢にしても早く体外に有害なものを出そうと頑張っている姿でもあるのです。そして熱はウイルスや細菌を弱らせ、免疫細胞の働きを強くしたりして、必死で頑張っている姿でもあるのです。

抗生物質は風邪薬ではありません。溶連菌や中耳炎などの細菌性感染症にきっちりと使うものです。

少なくとも風邪薬は風邪を治す薬ではなく、風邪の症状を和らげる薬なのです。

風邪を本当に治すのは本人の免疫力です。ゆっくり寝れば免疫力はアップしまし、病気が治るのを助けます。

風邪をひいて、体調を崩しているときは神様が休みなさいと言われているのですと 受験生の時に何かで読んだことがあります。まさに至言です。

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