ロタウイルスとワクチン

2019/01/25
ロタウイルスは感染力が非常に強く5歳までにほとんどのお子さんがかかる非常にポピュラーな胃腸炎の原因ウイルスです。

激しい嘔吐や下痢が続き、重症化することも多く、救急受診や入院が必要となることも少なくありません。脱水症による重症化のみならず痙攣や脳症などがみられることもあり、日本のような医療の整った国でも毎年亡くなるお子さんもおられます。

多くの国では定期接種で大きな効果を上げていますが、日本では残念ながら希望者だけに接種する任意接種になっていますが、任意接種だからと言って重要性が劣るわけでは決してありません。ぜひ、一人でも多くの方に受けていただきたいと考えています。

ロタウイルスは自然にかかってもその後何回もかかってしまいます。(麻疹や風疹とはずいぶん違います)ロタウイルスには沢山の遺伝子型があり、一回の感染ではすべての遺伝子型をカバーできるわけではないのです。しかし、どの型のロタウイルスにかかっても2回目、3回目と軽くなっていくことが知られています。重くなる1回目の感染と2回目の感染をワクチンで代替わりをして、重症化を防ごうというワクチンです。

ノロウイルスのワクチンには2回で済む1価のロタリックスと3回接種が必要となる5価のロタテックがあります。

前者は人の間で流行するロタウイルスから作ったワクチンで後者は牛に感染するロタウイルスを加工して作られるワクチンです。

どちらも効果は同等です。重症化は100%防げます。

重症化を防ぐワクチンですが各国でロタウイルスによる胃腸炎の患者数も確実に減っています。最近、ロタウイルスによる胃腸炎を見ることは本当に少なくなってきました。こんなに効くとは思わなかった!!というのが筆者の正直な感想です。

ポリオは小さな子どもだけの病気ではありません。

2018/09/12
ポリオというと昔の病気のようですが、世界では現在も流行が続いている国があります。人の行き来が盛んな現代においてはいつでもポリオウイルスが国内に入ってきている危険性はあります。

ポリオは感染しても90%から95%は無症状か後遺症を残さない軽症で終わるのですが一部は一生続くマヒが残ることがあり、小児麻痺と呼ばれてきました。

ポリオ麻痺は乳幼児ではポリオの感染者1000人に対し1名が発症するのに対し、青年期の人では100人の感染者に対し1名の発症することが知られています。

上下水道などがととっていない衛生環境が良くない発展途上国では乳幼児にポリオによる麻痺がおこることが多いのです

一方ワクチンが導入される前の衛生環境の整った先進国では主に青年期の人にポリオ麻痺が発症することが多かったのです。つまり日本のような衛生環境が整った国では青年期の人に危険性が高いといえます。

したがって多くの先進国では不活化ポリオワクチンを年長児及び青年期も含めて5回ないし6回接種している国が多いのです。

日本では1歳までに3回、2歳までにもう1回と計4回しか接種しておらず、年長児の抗体価の減少が心配されます。

現在の日本のワクチンの接種法では、ポリオ麻痺の危険性の高まる時期に抗体価が下がってきてしまい対策が必要だと考えられます。

任意接種ではありますが、ぜひ年長児に5回目の接種をすることをおすすめいたします。

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