東京都大田区の小児科・アレルギー科診療病院

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離乳食ガイド

はじめに

はじめに

離乳食を食べさせることの意味

赤ちゃんが母乳やミルクを飲むのは生まれつきそなわっている能力で出来るのですが、食べることは成長過程の中で学習し、獲得していく能力です。

離乳食を進めることは、乳汁を飲むだけの状態から、乳汁以外の固形物を取り込めるよう、段階を踏んで学習していく過程といえます。
離乳食を食べていくには舌や口の動きや多くの神経や筋肉との連携プレーが必要で、赤ちゃんの食べる様子や口の動きに合わせて、少しずつ練習していきます。また離乳食を食べることによって、消化液の分泌も盛んになり、消化機能も発達してきます。

赤ちゃんの様子を見ながら、ひとつひとつのステップをじっくりとすすめます。
離乳食は赤ちゃんにとっても、新しい体験のつみかさねです。
こんなにダイナミックな変化が短期間に起こるなんて、赤ちゃんの成長はすごいです。

昔からみんなやって来た事なので、難しい事ではありません。
 肩の力を抜いて楽しくやりましょう♪

離乳食の開始時期から完了時期までの流れ

赤ちゃんの発達に合わせて、離乳食を進めていくことが大切です。
おおよそ、次の表のような段階にわけて考えるのが便利で理解しやすいと思います。

«離乳食の開始から完了まで»
※各時期をクリックするとページ内リンクに飛びます。

1)離乳食開始の時期

早期離乳を勧められた時期もありますが、離乳は赤ちゃんが欲しがり始める頃に合わせるのがよいでしょう。赤ちゃんは4〜5ヶ月頃になると目・手・口の協調運動が始まり、5〜6ヶ月頃になると手を出してものをとるようになります。

離乳食開始の時期

この時期になると大人の食べ物に興味を示し始め、よだれをたらしたり、手を出して取ろうとします。まさにこの時期こそが母乳やミルク以外の固形物を欲しがる時期であり、離乳開始にふさわしい時期です。生後5〜6ヶ月が一般的ですが、赤ちゃんの欲しがる様子と食べ具合にあわせてすすめていきましょう。

◎離乳準備食は必要ありません。
以前は母子手帳や育児書にも母乳やミルク以外の味に慣れさせるということで、果汁などを与えるように勧められていたものです。せっかく、母乳が薄い甘味に抑えられているのに、わざわざ甘い味に慣れさせる必要があるのでしょうか。さらに離乳食は薄味でなんて、赤ちゃんも混乱しますよね。オモチャをなめたり、指しゃぶりをしたりすることが、立派な離乳準備食です。

2)離乳食初期(およそ5〜6ヶ月ごろ) ゴックン期:口唇食べ期

離乳食初期(およそ5〜6ヶ月ごろ) ゴックン期:口唇食べ期

赤ちゃんがミルクを飲むのはゴックンではないのです。図のように、赤ちゃんは呼吸したまま乳汁を吸います。

だんだんと気道の蓋(喉頭蓋)を閉じて、気管支に食べ物や飲み物が入らないようにしてゴックンできるようになるのです。ゴックンもなかなか複雑な高等技術なのです。先を急がないでじっくり練習しましょう。

空気の通る道と食物の通る道がクロスしており、成人のゴックンは気道にふた(喉頭蓋)をして、食道だけに食物を送り込みます。


離乳食初期(およそ5〜6ヶ月ごろ) ゴックン期:口唇食べ期 離乳食初期(およそ5〜6ヶ月ごろ) ゴックン期:口唇食べ期

およそ5〜6ヶ月ごろ、首がしっかりすわり、支えてあげれば座れる、食物に興味を示し、スプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少なくなると離乳開始です。

最初はスプーン一杯からスタートします。
授乳時間の一回を離乳食に。離乳食のあと母乳やミルクをあげます。

離乳食初期(およそ5〜6ヶ月ごろ) ゴックン期:口唇食べ期

最初は液体に近いトロトロ状。少しずつ水分を減らし、後半はマヨネーズ程度のなめらかさに。

あまりサラサラすぎると、どうしても母乳やミルクを飲むのと同じ動作が引き出されてむせてしまうことがあります。口の中に入ってからゆっくり移動するように適当なトロミをつけることが必要です。

赤ちゃんにあげる前に一口試食して、味付けと、粒がないことを確認しましょう。

スプーンの使い方も大切です。まず、スプーンで下唇を軽くつつくようにして、食べ物がいきますよということを合図します。スプーンを下唇の上にのせて、赤ちゃんが上唇でスプーンの上の食べ物を取り込むのを待ってから、スプーンを引き抜くようにします。スプーンを口の奥に入れ込んでしまうと、舌を前に突き出して飲む癖がつくことがあるので気をつけましょう。

最初はあごをアグアグさせながら、食べ物を取り込み、舌の前後運動で食物を口の奥に送って飲み込みます。徐々に、スプーンにのせられた食物を口唇を閉じてゴックンを飲み込めるようになってきます。このとき、上唇は形を変えず、下唇が上唇の内側に入ることが特徴です。

舌が上下に動き、赤ちゃんの食べ方が上手になってきたら、押しつぶさなくては食べられないごく軟らかいにんじんやたまねぎなどを一口添え、中期食の準備としてトライしてみましょう。
赤ちゃんがおなかが空きすぎていると、なれていてラクに飲める母乳を泣いて欲しがり、離乳食を食べようとしないこともあります。こんなときには、離乳食の時間を20分〜30分ぐらい早めにしてみるのもよいと思います。

3)離乳食初期(およそ7〜8ヶ月ごろ) モグモグ期:舌食べ期

離乳食初期(およそ7〜8ヶ月ごろ) モグモグ期:舌食べ期

舌が上下に動き、舌であごに押しつけつぶして食べるようになります。離乳食を舌でつぶし、つぶした食べ物をひとまとめにする動きを覚える時期です。

モグモグしているので噛んでいるように見えますが、舌で上顎に押し付けているので、あごの運動は上下のみです。


離乳食初期(およそ7〜8ヶ月ごろ) モグモグ期:舌食べ期▲スプーンの先端部に食物をのせ、
取り込みの動きを待つようにして食べさせる

舌でつぶせる硬さがで、つまむと簡単につぶせる軟らかさが基本で、豆腐ぐらいの硬さが目安です。
(前半は絹ごし豆腐、後半は木綿の硬さが目安)

初めての食材は1さじずつ様子を見ながら。
みじん切りにしたものやひき肉はむせやすいので、まとまりやすいようにトロミをつけましょう。

食べ物の大きさは、小さすぎたり、薄っぺらだと、食感がうまく感じ取れません。物の大きさや硬さが感じ取れないようなものとしては、繊維質の強い生野菜や薄っぺらの海藻類、硬い肉類、弾性の強い練り製品などがあります。
うまく処理できないものは、すべて丸のみしてしまうことになります。

この時期はあごのコントロールができるようになってくるため、つぶした食物を唾液とまぜて混和させながら、食塊としてまとめて、上手に咽頭に移送することができるようになります。
また液状食品の処理も上手になってきます。今まで、液体にトロミを加えたりしていたのが、サラサラの液体も食器や容器から上手にすすって飲めるようになってきます。

この時期はなかだるみであまり食べなくなることもありますが、味や硬さを工夫してみるとよいこともあります。赤ちゃんの食べ方に調理形態があっていないと食べないこともあります。ベビーフードなら、よく食べてくれる場合は、少しまねしてみるのもよいかもしれません。

せっかく作っても食べてくれないとがっかりしてしまいますが、一週間を通してみるとむらはあっても、結構食べていることも多いので、元気で、母子手帳の成長曲線に沿って、順調に体重、身長が伸びてきているなら、あまり心配しないで、肩の力を抜いて、じっくりいきましょう。

4)離乳食後期(およそ9〜10ヶ月) カミカミ期:歯ぐき食べ期

離乳食後期(およそ9〜10ヶ月) カミカミ期:歯ぐき食べ期

舌が左右に動くようになり、舌でつぶせないような食べ物は口の中で左右に寄せて、歯ぐきでつぶして食べられるようになってきます。
また、前歯でかじり取り、一口量を学習します。

噛んでいる方へ口角が引っ張られたり、唇やあごの動きが左右対称でないのでわかります。

この時期の離乳食は、歯ぐきで楽につぶせるかたさ。指でつまんでみて、少し力を入れるとつぶれるぐらい。バナナを指でつぶした感じが目安です。


歯ぐきでつぶすというのは押しつぶしているので、繊維を切るようなすりつぶしはまだ出来ません。繊維質の強い生野菜や、うすい海草類や硬い肉類も不適当です。軟らかすぎても押しつぶしの動作は引き出せませんし、かたすぎると丸のみしてしまうので気をつけましょう。この期間は、じっくり、押しつぶしの出来る食品で、カミカミの練習をしましょう。

この時期は自分の手を使って、食べようとするので、手づかみ食べしやすいものも用意してあげるとよいですね。スプーンを持ちたがったりするかも知れませんが、スプーンが上手に使えるのは2歳ぐらい。スプーンを持たせたまま、お母さんが食べさせてあげましょう。

食事の回数も3回に、生活リズムを整えて、大人と同じ食卓を囲んで家族で楽しく食べることを体験させたいですね。

離乳食後期(およそ9〜10ヶ月) カミカミ期:歯ぐき食べ期
家族そろって楽しい食事のひとときを・・・♪

5)離乳食完了期;(1〜2歳代):歯かみ期

※でもまだ卒業ではありません(仮免許)

舌が自由自在に動かせるようになります。歯が生えるにしたがって、噛む運動は完成してきますが、まだカミカミ期の延長と考え、つまんで力を入れるとつぶれるぐらいの硬さからはじめます。

奥歯(第一乳臼歯)が生えて、ある程度噛めるようになるまでは、離乳食後期の食事とあまり変わりません。ただ、歯ぐきですりつぶす力も大きくなってきているので、大人と同じ食物の再調理や、メニューの中から軟らかめの物を選んであげることも出来ます。

この時期に食べるのが難しい食物を具体的にあげると、生野菜や繊維質の強い肉、練り製品(弾力の強いかまぼこ類)などです。子供が口にためたまま飲み込まない、あるいは口から出してしまうなどということがみられますが、これは、子ども自身が食べられるものと食べられないものを区別しているのです。逆に、丸のみしているのに、それを食べることが出来ると勘違いしてしまうことは危険なことだと考えられます。

離乳食完了期;(1〜2歳代):歯かみ期

この時期にはますます手づかみ食べがさかんになってきます。

手づかみ食べは食の自立の基本です。
行儀が悪い汚いなど清潔好きのお母さんからは敬遠されがちかもしれませんが、摂食機能の発達にとても重要です。

1歳6ヶ月ごろまでは手づかみ食べが主流ですが、この時期には手でつかんだ食物を口まで運ぶ動作がスムーズにできるようになってきます。

さかんに大人のまねをして、スプーンやフォークなどの食器も使いたがります。

大人からすれば早く「手づかみ食べ」を卒業させて、食具、食器を使わせたいと考える場合も多いと思います。

スプーンを持たせたりするのは悪くありませんが、一口大にした食物をフォークにさしておけば汚されないということで、そのようにされる方もおられるようですが、口の奥にポンポンと放り込むような食べ方になりやすく、手指の感覚体験や口と手の協調練習が不足する結果となります。

“はし”については、手指の機能から考えてもうまく使うことが出来ず、誤った使用法で使用すると、食べ方の練習によい影響は与えません。

また、そろそろコップの水も飲めるようになります。
汚されない、こぼさないということに重点をおいて開発された育児用品が多くみられます。飲むための口がカップに装着してあるものなどはこぼさずに飲むことは出来ますが、コップからの水分摂取の練習とはならず、哺乳瓶から飲むのと変わらないような場合もあるので注意が必要です。

表. 乳幼児の食べにくい食物
1 ぺらぺらしたもの レタス、わかめ
2 皮が口に残るもの 豆、トマト
3 硬すぎるもの かたまり肉、えび、いか
4 弾力のあるもの こんにゃく、かまぼこ、きのこ
5 口の中でまとまらないもの ブロッコリー、ひき肉
6 唾液を吸うもの パン、ゆで卵、さつまいも
7 匂いの強いもの にら、しいたけ
8 誤飲しやすいもの こんにゃくゼリー、もち
(歯からみた幼児食の進め方, 2007)
日本小児科学会雑誌III :529-531, 2007